人によって性格が異なるのと同じで、お金の使い方にも個性が表れます。
そのためどんなことにお金を多く使っているのかを見れば、その人の性格や物事の価値観の傾向を見きわめることも可能です。
この記事ではお金の使い方に現れる性格や価値について解説します。
人間関係が破綻する理由のひとつに「価値観の違い」を挙げる人は少なくありません。恋人や気になる人の性格や自分との相性についてもっと知りたい方は、この記事で紹介する方法をぜひ参考にしてみてください。
お金の使い方には、人の性格や好きなこと、考え方の傾向が反映される
お金の使い方には性格や好きなこと、考え方の傾向が反映されるものです。
何にお金を使っているのかが分かれば、その人が興味を持っていることが分かりますし、何に対してお金を支払う価値があると思っているかが分かります。
具体的にいえば、好きなアーティストやアイドルの「推し活をしている人」であれば、推している相手のためにお金を使うことで幸福度が高まり元気になれる、そこにお金を使う価値を見出しているわけです。
お金の使い方の特徴をビッグファイブに当てはめて相手の性格や傾向を見抜こう
ビッグファイブという理論を使った性格診断をご存じでしょうか。
これは「人の性格は5つの因子で構成されている」というルイス・R・ゴールドバーグ名誉教授が提唱する学説を元にしたもので、世界で最も信ぴょう性がある性格分析とされており実際に世界中で活用されています。
5つの因子とは「Openness(開放性)」「Conscientiousness(誠実性)」「Extraversion(外向性)」「Agreeableness(協調性)」「Neuroticism(神経症的傾向)」のことで、人により個々の因子の強弱が異なるため、そのバランスの違いで性格が決まるというのがビッグファイブの考え方です。
お金の使い方の特徴をビッグファイブに当てはめて性格診断する前に、それぞれの因子が性格にどう影響するのか確認しておきましょう。
①Openness(開放性)
Openness(開放性)は、新しいアイデアや経験に対する親和性を示す因子で開放性が高い人ほど新しい挑戦や未知の環境に興味を持ちます。
変化を好む傾向があり、新しい考え方も柔軟に受け入れるタイプです。
また開放性の高い人は感情表現が豊かな人が多く、クリエイティブで独創的な感性を持っています。そのせいかルールに縛られたり型にはめられることが苦手な一面もあります。
逆に開放性が低い人は保守的で慎重な性格であることが多く、伝統を守り安定を維持するタイプです。
②Conscientiousness(誠実性)
Conscientiousness(誠実性)は、自分の感情をコントロールする力や、責任感の強さを示す因子です。
誠実性の高い人の性格は責任感が高く、目的を達成するために自分の感情をコントロールできるこだわりの強い人や完璧主義が多い傾向があります。
逆に誠実性の低い人の性格は計画を立てて行動するのが苦手で、直感で行動する点が特徴的です。
このタイプはアドリブ力が高く、突発的な状況に対応できる頭の良さがあります。
③Extraversion(外向性)
Extraversion(外向性)は、社交性や積極性を示す因子です。
外向性の高い人の性格は自己主張が強く野心家で、高みを目指すための努力が苦になりません。常に新しい出会いや刺激を求めており、コミュニケーション能力が高い人が多いです。
逆に外向性が低い人の性格は控えめでマイペースな性格が多いのが特徴です。
人見知りで人と仲良くなるのに時間がかかる半面、好きなものにはとことんこだわるタイプです。
④Agreeableness(協調性)
Agreauleness(協調性)は、他者への配慮や思いやりを示す因子で、協調性が高い人ほど周囲との争いや対立を好みまない性格を持っています。
また他人に対して非常に協力的で、悪くいえば流されやすいタイプです。
逆に協調性の低い人は周りと合わせるよりも独断で行動する傾向があります。周囲の人の気持ちは理解できるけれども、自分一人で行動することに抵抗がなく、とくに周囲に合わせる必要を感じない一匹狼タイプです。
⑤Neuroticism(神経症的傾向)
Neuroticism(神経症的傾向)は、ストレス耐性を示す因子です。
神経症的傾向の高い人は感受性が高く繊細なタイプが多いため、緊張や不安を強いられるストレスの多い環境下では心身ともに疲れやすい傾向があります。
逆に神経症的傾向が低い人の性格は温厚で物事に動じることが少ないのが特徴です。プレッシャーにも上手に対応し、悩みやストレスを感じにくいタイプです。
①Openness(開放性)の高い人は刺激を求めるお金の使い方をする
開放性の高い性格の人は常に感性を刺激するものを求める傾向があり、お金の使い方にも同じような特徴が表れます。
例えば買い物ではシーズンごとに流行の洋服を買ったり、外出時は話題になっている場所に出かけたりと、新しいものに目がありません。
恋愛でも一緒にいて飽きない、感性を刺激し合える人が理想で、記念日などにサプライズを用意するようなお金の使い方を楽しみます。
恋人としては非常に理想的といえるでしょう。
開放性の高い人ほど相手に刺激を求め、開放性の低い人は安定を求める傾向があります。
②Conscientiousness(誠実性)の高い人は自分の成長のためにお金を使う
誠実性が高い性格の人は目標やゴールを決めてコツコツ努力する勤勉家です。
お金の使い方では自分の成長につながるものに消費する傾向があります。
具体的なお金の使い道は、自分の知識を増やすための本や健康を促進するためのジムなどで、自分で立てた目標に投資し、望んだ目標を叶えることで幸福感が得られるのが誠実性の高い性格を持つ人の特徴です。
恋愛面でも一途で長期的な恋愛をする傾向がありますが、誠実性がきわめて高い人は盲目的で仕事がおざなりになってしまう恐れもあります。
またストイックな性格から倹約家すぎる人もおり、無駄な出費をしないためにつまらなさを感じることがあるかも知れません。
③Extraversion(外向性)の高い人は人と過ごす時間にお金を使う
外向性の高い性格を持つ人は、常に忙しくしているのが好きなタイプです。
新しい出会いや刺激を求め、初対面の人に対してもコミュニケーション能力の上手さを発揮します。また仕事面では野心家タイプが多い傾向があります。
このタイプの人のお金の使い方は、人とかかわることに多く使われるのが特徴的です。具体的には友人との食事や飲み会、旅行、趣味のイベントへの参加などへの支出がそれにあたります。
外向性の高い性格の人ほど恋愛でもコミュニケーション能力を発揮するため、恋愛上手な人が多いです。
ただその反面、人の気持ちを察するのが苦手な人も少なくありません。
このタイプでは結婚しても生活が変わらず家にあまりいない人も多いため、寂しさを感じることがあるかも知れません。
④Agreeableness(協調性)の高い人は人のためにお金を使う
協調性が高い性格の人は、周りを思いやる気持ちが強いことからお金の使い方についても人のための消費活動が多い傾向があります。
協調性のレベルが高くなるほど他人への共感能力も高まるため、面倒見がよすぎるあまり自己犠牲に走ってしまう可能性があるのがこのタイプの特徴です。
仕事面ではチームワークや人間関係の構築が必要なポジションで能力を発揮します。カウンセラーや介護士など人に寄り添う仕事が向いています。
恋愛面においては、協調性が高いタイプは愛情深い性格であるため常に愛されている実感を与えてくれるでしょう。
このタイプの人は、周りからの信頼も厚くあなたの周りの人も大切にしてくれる可能性が高いです。
⑤Neuroticism(神経症的傾向)の高い人はギャンブルなどにお金を使う
神経症的傾向が高い人は繊細でストレスを感じやすいため、自分の思い通りに事が運ばないと動揺したり感情的になりやすい特徴がありますが、その動揺が嫌いではありません。
そのためこのタイプの人のお金の使い方は、ギャンブルなど刺激のあることに対して多く消費しがちな特徴を持っています。
ギャンブル以外でも元々評価の高いものを選ぶような堅実なお金の使い方にはあまり魅力を感じないのがこのタイプの特徴です。
恋愛面では神経症的傾向が高い人は相手を思いやり、常に気づかってくれますし、神経症的傾向が低い人は物事に動じない点に頼りがいを感じられるでしょう。
金銭感覚が近いと性格も似ているため、恋愛や人間関係がうまくいく傾向がある
金銭感覚が近い人とは恋愛や人間関係がうまく傾向があります。
金銭感覚には性格が表れるため、金銭感覚が近い人は自分と似た性格を持っている可能性が高いです。
また金銭感覚が似ている人は価値観も似ていることから一緒にいてストレスを感じる可能性が低くなります。
恋愛や人間関係においては、金銭感覚やお金の使い方を参考にして相手を観察してみると自分に合うかどうかを見きわめることができるでしょう。
記事まとめ
今回の記事ではお金の使い方の特徴を世界で最も信ぴょう性があるとされるビッグファイブにあてはめて解説しました。
お金の使い方を見ればその人の性格や大切にしているもの、恋愛傾向まで知ることができます。
今回の記事を参考にお金の使い方から友人や恋人、気になる人の性格や傾向を理解し、上手に活用すればより良い人間関係を構築できるでしょう。
また理想のパートナーを見きわめるのにもぜひ活用してみてください。
松原仁美
- I∞MA(イーマ)株式会社代表
- 国際会計士
- お金とエネルギーの専門家
子供の頃は専業主婦を目指していたが、お金への不安から公認会計士に。その後、安泰のキャリアを捨てて海外移住し、NYのウォール街やロンドンシティで働く。そこでグローバル企業や世界のお金持ちに触れ、マンハッタン居住中に見えない世界や世界の真実を探求し始める。帰国後、日本のマネーリテラシー教育の不足に気づき、お金の講座を開始。エネルギーの使い方と美的感覚が豊かさに繋がることに気付き、女性起業家の資産形成をサポートしている。