引き寄せの法則は経験則による見解が大きいため、科学的根拠がないと意見が上がることがあります。
しかし、心理学や脳科学で、類似した効果や働きが証明されているのも事実です。
この記事では、関連する分野での科学的根拠に基づいて、引き寄せの法則について紹介します。
引き寄せの法則に科学的根拠があるかどうか、気になる人は読んでみてください。
科学的根拠から見た「引き寄せの法則」の効果8つ
引き寄せの法則とは「願いや想いがあれば、その願いを引き寄せられる」という法則のことです。
オランダのロンダ・バーン氏が発売した「ザ・シークレット」によって広がり、成功者やアスリートたちが取り入れています。
世界でも注目を浴びる自己啓発の思考法ですが、経験則に基づく法則で、科学的根拠はないと言われることがあります。
引き寄せの法則の科学的根拠には、心理学の類似する効果や脳科学の関連する研究があげられます。
ここでは、科学的根拠からみた引き寄せの法則の効果を紹介します。
メタ認知
心理学では、自分自身のことを客観的に捉え、自分の考え方などを認知することを「メタ認知」と呼びます。メタとは「高次の・上位の」という意味です。
自分を俯瞰して見ることで、自身の行動や考えが正しく行われているのかを見つめ直します。
引き寄せの法則には「エイブラハム瞑想」と呼ばれる瞑想法があります。
「エイブラハム」とは、集合意識と表現されますが、科学的に捉えると「メタ認知」に該当すると言えます。
夢を叶えるためには、必要な判断と行動ができなければなりません。引き寄せの法則では、第三者の目線から自身を見つめ、自分と向き合います。
プライミング効果
プライミング効果とは、最初に受けた刺激がその後の行動や判断に影響する現象のことです。脳が潜在的な処理をしており、知らないうちに行動を促進したり抑制したりします。
引き寄せの法則をやってみたけど、実現できないという人はプライミング効果が原因かもしれません。
日頃から「私なんて、どうせ何もできない」と口にしてはいませんか?
誰かに批判されたり、しっかりしなさいと言われたりした影響が潜在的に残っている可能性があります。
引き寄せの法則を行う前に、まずは、自分自身の口癖を「私ならできる」に変えてみましょう。
プラシーボ効果
プラシーボ効果とは、効果のない薬を本物だと知らされて飲むと、偽ものにもかかわらず、効果が現れる現象のことです。医療や心理療法などでも用いられています。
多くの実例もあげられており、実際に約3割の人に効果が現れます。
思い込みが身体に影響を与えるなら、引き寄せの法則で自分自身のモチベーションをアップしたり、成果を引き出したりもできると考えられますよね。
引き寄せの法則は「願いが成功した」とイメージをします。脳に成功したと思い込ませ、実際の行動に変化を求めるのです。
楽観的かもしれませんが、前向きに信じてみることで、一歩前に進めるならやる価値はあると言えるでしょう。
RAS効果
RASとは、Reticular Activating Systemの略で、神経の集合体のことです。
RASには情報を仕分ける機能があります。世の中にはさまざまな情報が溢れています。おすすめ情報を見ると、その商品やサービスに注目が集まります。
しかし、自分に必要でない場合、その情報は気になりません。人は知らないうちに自分に必要な情報と必要でないものとに分けているのです。
引き寄せの法則では、願望や夢をイメージします。イメージした想いが大切だと認識すると、脳はそのために関連する知識や情報を集め始めます。
やりたいことにフォーカスすることは大切なことです。具体的な未来を決めて、明確な目標を立てると、RAS効果で自然と情報が目に入りやすくなります。
質問に答えようとする脳の働き
脳には「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼ばれる回路があります。
「デフォルト・モード・ネットワーク」は、ぼんやりとしている間に、さまざまな情報の処理を行う機能です。脳の編集作業とも呼ばれます。
真剣に悩んでも、アイデアが浮かばないのに、ふとした瞬間に降りてくるのは「デフォルト・モード・ネットワーク」のおかげです。
引き寄せの法則では、自分がどのようになりたいか未来を描きます。ぼんやりとしている間にも、脳は自然と答えを見つけようとして働くのです。
ポジティブな感情と脳の活動
脳は幸福度の高い人ほど、内側前頭前野の一部(吻側前部帯状回)の体積や活動が大きいことが明らかにされています。
また、脳は鍛えれば鍛えるほど、特定の領域の体積が増えることもわかっています。
引き寄せの法則では、明るい未来を想起しますよね。イメージトレーニングを行うことで、脳は鍛えられ、持続的な幸福を感じやすくなるとも言えます。
引き寄せの法則を使って幸福感が育てば、集中して好きなことにも取り組みやすくなりますよね。ポジティブなイメージや感情を膨らませ、脳の活動を促進しましょう。
目標設定による脳の活発化
脳は、やる気を出すときに神経伝達物質ドーパミンを放出することがわかっています。報酬への期待を感じることでも放出されます。
仕事や勉強を行うときに、ご褒美を用意すると自然にやる気が出てきませんか?ドーパミンが放出されると、余計な情報を減らし、集中して取り組むことができます。
引き寄せの法則では、ビジョンボードを作ったり、ノートに書いたりして目標を設定します。目標が常に新しく設定されることで、ドーパミンを放出し、やる気を出す脳に鍛えられるのです。
「この仕事が終わったら、おいしいものを食べにいこう」など、具体的なご褒美を決めるとよいでしょう。
目標設定を細かに繰り返せば、やる気を維持して物事に取り組めます。引き寄せの法則で描いた未来が、いつの間にか実現できているかもしれません。
イメージトレーニングによるパフォーマンス向上
イメージトレーニングは、スポーツの分野で研究が進んでいます。
練習や試合の前にイメージトレーニングを行なった選手と何もしない選手では、パフォーマンスに違いが出ます。
脳はイメージを現実と同じように認識する特性があるのです。
引き寄せの法則では、目標や成功した自分を鮮明にイメージします。脳は、目標に近づくために、より明確な方向性を見い出すようになります。
自信がなかったことも、自信を持って取り組めるのは、イメージトレーニングの効果なのです。
引き寄せの法則の具体的なやり方
引き寄せの法則で願った目標を実現するためには、実現したい未来を想像し、行動することが大切です。
ここでは、引き寄せの法則のやり方を具体的に紹介します。
1.目標を具体的かつ鮮明にイメージする
引き寄せの法則では、実現しやすいように具体的なイメージをします。目標は抽象化すぎるとイメージがしにくく、行動に移すのが難しくなります。
スポーツの事例を紹介しましょう。羽生選手は、4回転を飛んで成功するイメージを持って諦めずに練習をしていたからこそ、オリンピックでメダルに手が届きました。
イメージトレーニングがなければ前代未到とも呼ばれた4回転は実現できなかったかもしれません。
願望を叶えるためには何をしたら良いのか、具体的かつ鮮明にイメージしましょう。例えばお金を稼ぎたいとます。
そのためには、仕事で昇進するのか、貯金をするのか明確な目標を立てることが必要です。
2.叶ったときの感情もイメージする
引き寄せの法則では、叶ったときの感情もイメージします。
成功した感情をイメージをすることで、脳の報酬系が働き、モチベーションが維持されやすくなるでしょう。
さらに、脳は成功したイメージを現実と認識し、実際に行動に移しやすくなります。
3.行動に移す
実際にイメージしたものを行動に移します。始めは、小さな目標からクリアしていくと、脳の報酬系も活発化しやすいです。
例えば、稼ぎたいけど時間がないという人は、朝活を始める、朝早く起きるところからスタートします。
「朝5分でも早く起きることができた。どうせなら10分起きてみよう」と、少しずつ伸ばしていくことで成功体験を増やしていくとよいでしょう。
4.成功したら手放して次の目標を!
引き寄せの法則では、願いが叶ったらイメージや感情を手放します。次の目標を定めてイメージをするところから始めましょう。
行動をしなければ成功は訪れません。引き寄せの法則を活用して幸せを手に入れましょう。
科学的根拠に基づくイメージをするときの注意点
脳は危険を回避するために「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれるシステムを持っています。
危険や恐怖といった、ネガティブな感情に意識を向けやすく、記憶に残す現象です。
引き寄せの法則の好転反応でネガティブな感情が溢れ出てくることもあります。ネガティブな感情に引き寄せられるとうまくいかないので注意しましょう。
現実逃避で終わらず行動に移すことを心がける
幸せになるイメージを持つだけでは、ただの願望です。「願えば叶う!」と、引き寄せの法則に頼よりきって行動に移さずにいれば、成功は訪れません。夢が大きすぎて漠然としていても同じです。
引き寄せの法則は、現実の問題と向き合い、自分が達成する道を選ぶところから始まります。
引き寄せの法則を行うなら、問題から目を逸らし、イメージすれば乗り越えられると過信しないよう気をつけましょう。
ネガティブ意識に気を付ける
引き寄せの法則を成功させるためにも、潜在意識と向き合うことは大切です。
引き寄せの法則でポジティブな考えをしたからこそ、潜在意識のネガティブな部分が顕在化したとも言えます。
ネガティブな意識には、今までの経験や周りの価値観などが関わります。
ネガティブな感情を無視したまま、引き寄せの法則で成功するイメージをしても、うまくはいかないでしょう。
記事まとめ
この記事では、心理学や脳科学などの類似する効果などを元に、引き寄せの法則の科学的根拠を考えました。
引き寄せの法則は正しい活用法を知らずに行うと、よくない効果を引き寄せてしまう可能性があるので注意が必要です。
さまざまな成功事例がある引き寄せの法則。もっと成長したいと思うなら、あなたも引き寄せの法則を試してみませんか?
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松原仁美
- I∞MA(イーマ)株式会社代表
- 国際会計士
- お金とエネルギーの専門家
子供の頃は専業主婦を目指していたが、お金への不安から公認会計士に。その後、安泰のキャリアを捨てて海外移住し、NYのウォール街やロンドンシティで働く。そこでグローバル企業や世界のお金持ちに触れ、マンハッタン居住中に見えない世界や世界の真実を探求し始める。帰国後、日本のマネーリテラシー教育の不足に気づき、お金の講座を開始。エネルギーの使い方と美的感覚が豊かさに繋がることに気付き、女性起業家の資産形成をサポートしている。